代表弁護士の挨拶

代表弁護士 河瀬 季

元ITエンジニアの代表弁護士の法律事務所

代表弁護士 河瀬 季

私は、いわゆる「パソコンマニア」の少年で、20代まではITで事業を営んでいました。

小学校3年の頃、両親に「MSX 2+」というPCを買い与えられたことをきっかけに、プログラミングを始め、中学生の頃はパソコン研究部に入部し、プログラミングを行っていました。

大学1年の夏、知り合いから「会社のホームページを作って欲しい」と依頼されました。普通の大学生のバイトに比べると報酬も良く、時間拘束もない仕事。喜んで引き受けました。

18歳の頃から、インターネット上でいわゆる「個人サイト」の運営を行い、技術を平易に解説する記事などを公開していました。ちょうどその頃、ソフトバンク系の出版社からお声がけを頂き、PC雑誌での記事執筆を始めました。

当時のITは、今ほど「IT技術をマネタイズする」という手段が多くありませんでした。ウェブ系の事業、ホームページ制作やウェブサービスの開発、検索結果最適化(SEO)は当時のメインストリームの一つであり、私もITエンジニアとしてこれらの事業を手がけました。

また、PC関連の出版業界が好況で、PCやインターネット関連の雑誌がコンビニ等にも並んでいる時代です。二十歳の頃は、雑誌の記事等の執筆依頼も少なくありませんでした。

こうして、理系の大学生だった20代に、私はIT関連の事業を営み、「就職をせずにその事業を伸ばす」という選択を行います。IT領域で20代がビジネスを立ち上げる「ベンチャー」が、「第三次ベンチャーブーム(後期)」などと呼ばれて盛り上がる時代です。

そうして私は、「元ITエンジニアで企業経営経験のある弁護士」となったのです。

顧問弁護士と、IT・法律領域のコンサル

私や、私が代表弁護士を務めるモノリス法律事務所は、「IT・ベンチャー企業に対する、ビジネス法務を提供するスペシャリスト」としての顔と、「必ずしもITを事業ドメインとしない各種企業をクライアントとする、IT&法務領域のコンサルティング会社」としての顔を持っています。
これらは共に、私の、元ITエンジニアとしての経験をベースとした、「クライアントが真に求めているものは何か」という観点から、立ち上げたものです。

まず「ビジネス法務を提供するスペシャリスト」とは、IT企業やベンチャー企業の顧問弁護士、監査役等としての仕事です。その事業に「IT」や「ベンチャー」といったキーワードが関わる以上、ビジネス法務を担当する専門家は、「IT」や「ベンチャー」を肌で理解していることが重要です。

まだこの世に存在しない新しいサービスや、最新の技術で可能となるアプリ、そうしたものを使って世界を変えようとするITベンチャー等を法務面でサポートするための弁護士を、当事務所は必要としています。

次に、「IT&法務領域のコンサルティング会社」とは、企業のニーズに対して、ITと法律の知識を活用し、最適なソリューションを組み上げて提供する機能を有するチームとしての仕事です。

つまり、事務所内で、法律の専門家である弁護士が法律業務を担当し、ITや統計等に専門性を有する総合職がIT等関連の業務を担当する、という役割分担を行い、「法律とITの双方に高い専門性を有するチームであるが故に、可能」という、クライアントニーズに合致するソリューションを組み上げて提供する、という仕事です。

弁護士と非弁護士によるチーム

この観点より、当事務所は、「事務員」にも、単なる弁護士の補佐だけではない、各個人の経歴や能力に合わせた、実働部隊としての機能を付与しています。…「事務員」と括弧を付けた理由ですが、弁護士業界では、法律事務所に所属する弁護士資格を有しない従業員を事務員と呼称するのが一般的ではあるのですが、私は当事務所のスタッフを「事務員」と呼ぶことに、ずっと抵抗を持っているからです。インターネット上の情報に関する調査能力、ソリューション提案を説明する能力、外国語能力など、弁護士が持っていない各種の能力を持っているスタッフがいるからこそ、当事務所は、チームとしてソリューション提供を行うことができるのです。

別の言い方をすれば、「法律事務所の主役」は、たしかに、弁護士です。しかしそれは、「IT企業の主役」がエンジニアであるということと、ほぼ同じです。エンジニアの周囲に優秀な総合職が必要で、そうした人材の活躍もあってIT業界が発展してきたように、弁護士の周囲にも、(弁護士資格を有さない)優秀なスタッフが必要です。

「法律事務所とは、法務のスペシャリストである弁護士と、ITや統計等に専門性を有するスタッフが、連携を行い、巨大な課題の解決を行う事業体です。」

このイメージは、いずれ一般的なものになると、我々は考えています。そうでなければ、「法律事務所」は、複雑化し続ける多種多様な社会課題を解決するための十分な力を持つ組織と、なることができないからです。

当事務所が求める人物像

こうした観点から、当事務所は、大きく、「弁護士」「総合職(ITコンサルタント等)」「事務局(秘書・パラリーガル)」と、3個の部署を用意しており、これらの部署間の基本的な性質を「役割分担」と位置づけています。

まず、弁護士は、法律のスペシャリストとして、法律事務に専念すべきポジションです。このため当事務所は、少なくとも入所時点において、弁護士にIT知識を要求していません。当事務所が扱う案件の中には、(1)「ITに強い弁護士」でなければ対応できないものや、(2)真に高度なIT知識などが前提となるものもありますが、(1)は入所後に私や先輩弁護士と仕事を行うことを通じて学んで頂けますし、(2)法律と直接関わらない真に高度の専門性は、総合職側がカバーすべきものだと考えているからです。

次に、総合職は、一般のITコンサルティング企業などと同様に、ITやインターネットに関わる調査や分析、提案設計などを行うための専門部署です。法律業界でこうした部署が存在する事務所は非常に少ないのですが、クライアントニーズを満たすソリューションの提供のためには、こうした部署が必要不可欠であると、当事務所は考えています。

最後に、事務局は、弁護士と役割分担を行いながら、裁判などの弁護士業務を進行させるための部署です。当事務所は、巨大な課題の解決のため、弁護士が組織性をもって機能する事務所です。このため事務局もまた、組織性をもって、業務効率改善などを意識しながら、業務を行うことになります。

こうした3個の部署が「役割分担」によって、有機一体に機能する組織を、当事務所は志向しています。

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