当事務所の概要

モノリス法律事務所メンバー

「何でも屋」ではない法律事務所で働くということ

法律事務所を選ぶとき、多くの方が「どんな案件を扱えるか」を気にされます。ただ、この問いには、二通りの答え方があります。「幅広く、何でも」と答える事務所と、「この領域を、深く」と答える事務所です。

当事務所は、後者です。IT、インターネット、そしてビジネス。この3つの交わる場所に、業務の重心を置いています。

理由は、代表弁護士 河瀬 季の経歴にあります。小学3年生でプログラミングを覚え、大学に入ってすぐネットの世界に身を置き、20代はベンチャーや中小企業のビジネスに深く関わりました。弁護士になる前に積んだこの経験が、そのまま事務所の輪郭になっています。

結果として、当事務所が日々向き合っているのは、東証プライム上場企業からシードステージのベンチャーまでの顧問業務、1億円を超える投資案件、サイトのM&A、システム開発をめぐる紛争、インターネット上の風評被害といった案件です。

では、領域を絞っている事務所で働くと、何が起きるのか。

端的に言えば、その領域の経験が、短期間で集中的に積み上がります。

一般的な法律事務所では、一般民事や家事、刑事といった業務が一定の割合を占めます。これらは弁護士としての土台をつくる大切な仕事です。ただ、ITやビジネスの領域で専門性を築きたいと考えている方にとっては、そこに到達するまでに時間がかかるという側面もあります。

当事務所では、入所して間もない時期から、利用規約の設計、暗号資産のスキーム検討、生成AIの適法性評価、サイトM&Aのデューデリジェンス、削除請求や発信者情報開示といった案件に関与することになります。

「いずれ扱いたい」ではなく、「最初から扱う」。これが、専門特化した事務所に所属することの、最も実質的な意味です。

弁護士の募集要項

1232社の顧問先が意味すること

数字から入ります。

当事務所は、1232社の顧問弁護士等(役員、執行役員を含む)を務めており、これまでに2029社のクライアントへリーガルサービスを提供してきました。所属するのは弁護士30名、ITコンサルタント12名を含むスタッフ85名(アルバイト等を含む)です。オフィスは東京都千代田区大手町、大手町駅から直結、東京駅からは徒歩7分の場所にあります。

この数字を、就職先を探す立場から読み替えると、2つのことが見えてきます。

ひとつは、案件の多様さです。

顧問先が数社の事務所であれば、関与できる業務の幅は、その数社の事業内容に規定されます。1000社を超える顧問先があるということは、同じ「IT企業の法務」という括りの中に、SaaS、ゲーム、暗号資産、メディア運営、D2C、インフルエンサー関連といった、事業の性質がまったく異なる相手が並んでいるということです。

昨日まで触れていた論点が、今日の案件でそのまま使えるとは限りません。その代わり、同じ年数で触れられる業界の数は、相当に多くなります。

もうひとつは、一人で抱え込む働き方ではない、ということです。

弁護士30名に対してスタッフ85名という構成は、法律事務所としては、スタッフの比率が高い部類に入ります。これは、案件の多くがチームで動いていることの反映です。リサーチ、データ分析、技術的な検証、資料作成。これらを分担したうえで、弁護士は弁護士にしかできない判断に集中します。

なお、当事務所はNHK土曜ドラマ「デジタル・タトゥー」の原案を担当し、代表弁護士は同名の書籍(自由国民社、2017年)を単著で出版しています。フジテレビ系「土曜プレミアム」への出演もありました。こうした活動も、組織として業務を回せる体制があって初めて成り立つものです。

取扱分野一覧

人類の進化を促す「モノリス」

「前例がない」を理由に断らない

事務所の名である「モノリス」は、石柱や記念碑を指す言葉です。ギリシャ語に由来するラテン語の普通名詞で、ウルル(エアーズロック)のような巨石も含みます。

ただ、この名を選んだ理由は、スタンリー・キューブリック監督の「2001年宇宙の旅」にあります。作中のモノリスは、人類の進化を促す装置として描かれていました。テクノロジーと社会の進化を、法務の側から後押しする。それが、事務所の目指すところです。

この理念は、採用の場面では、ひとつの具体的な基準として現れます。

それは、「前例がないことを、前例がないという理由で断らない」ということです。

テクノロジーの進化に、法律が先回りすることはありません。構造上、常に後からついていくことになります。暗号資産も、生成AIも、VTuberも、最初に相談を受けた時点では、条文にも判例にも答えが書かれていませんでした。

こうした場面で問われるのは、検索して正解を見つける力ではありません。技術の仕組みを理解したうえで、既存の法的枠組みをどう当てはめるかを、自分で組み立てる力です。

正直に申し上げれば、この環境は、万人向けではありません。手順が確立した業務を正確にこなすことに充実を感じる方にとっては、落ち着かない職場かもしれません。

一方で、答えがないこと自体を面白いと感じられる方には、これ以上の環境はないと考えています。

代表弁護士の挨拶

2つの立ち位置から、弁護士としての経験を積む

2つの立ち位置から、弁護士としての経験を積む

当事務所がクライアントと関わる形には、大きく2つの類型があります。弁護士として所属する立場から見ると、この2つは、まったく性質の異なる経験をもたらします。

ひとつめは、IT企業の顧問弁護士や最高法務責任者として、その企業の法務全体を担う形です。

この立場で積めるのは、一社の事業を深く理解し、経営に近い距離で判断を重ねる経験です。資金調達のラウンドごとの条件設計、組織再編、上場準備、場合によっては事業の売却まで。企業のライフサイクルに沿って、数年がかりで関与が続きます。

「法的にはこうだが、事業上はこうしたい」という場面に、繰り返し直面することになります。教科書的な正解を示すだけでは務まらない立場です。

ふたつめは、ITを主たる事業としない企業の、IT・知財担当の弁護士として関わる形です。

金融も、不動産も、飲食も、いまやインターネットと無関係には成立しません。そうした企業のIT関連業務だけを切り出して担当する、という関わり方です。

この立場で積めるのは、技術そのものを法的に評価する経験です。この仕組みで実際に何ができるのか。どこまでが仕様で、どこからが運用なのか。何がログとして残るのか。こうした点を把握しない限り、法的な評価を下すことはできません。

多くの弁護士は、キャリアの中でどちらか一方に偏ります。当事務所では、この2つを並行して経験することになります。

そして、この2つの違いは、外から見ているだけでは、ほとんど分かりません。どちらも「IT企業の法務」と一言で表されてしまうからです。経営に並走する立場と、技術を評価する立場。実際に案件が動く場面を見なければ、その差は実感しにくいと思います。

だからこそ、当事務所ではインターンを受け入れています。司法試験の勉強と実務は別のものですが、弁護士が日々どのような判断をしているのかを知っていることは、勉強の方向を定める助けになります。進路を考えている段階の方にこそ、見ていただきたいと考えています。

インターンの募集要項

国境を越える案件が、特別ではない環境

国境を越える案件が、特別ではない環境

ITという領域は、国境との相性が特異です。情報を海外へ送るのに、船もコンテナも要りません。だからこそ、当事務所が扱う案件は、気づけば日本法だけでは完結しなくなっていました。

国内のSaaS企業が、創業から数年で海外展開を検討する。ベンチャーが海外の投資家から資金を調達する。逆に、日本企業が海外でM&Aを実行する。インフルエンサー事業は、言語の壁さえ越えれば、そのままグローバルビジネスになります。

こうした変化に対応するため、当事務所には外国弁護士資格を有するメンバーが在籍し、各国の法律事務所との提携ネットワークを築いてきました。米国市場への上場支援、アジア各国での拠点設立、海外子会社のデューデリジェンス、複数国にまたがる契約交渉。日本の法律事務所がハブとなって、各国の専門家を動かす案件を、継続的に手がけています。

この種の案件は、働く側にとって、2つの意味で特殊です。

第一に、「調べれば答えが出る」という前提が通用しません。

現地法の調査そのものは、現地の法律事務所に依頼することになります。しかし、何をどこまでの粒度で聞くかを決めるのは、日本側の役割です。漠然と広く投げれば費用も時間も膨らみ、絞りすぎれば肝心の論点が調査から漏れます。そして、戻ってきた回答が日本企業の意思決定に足りているかを判断するのも、日本側です。

問いを立てる力が、そのまま成果物の質になります。これは、国内案件では意識しにくい種類の技能です。

第二に、複数の法域を同時に動かす経験は、意図しなければ得られません。

多くの事務所では、海外案件は特定のパートナーのもとに集中します。当事務所の場合、クロスボーダーが独立した部門ではなく、IT法務や企業法務の延長線上にあるため、担当している案件が、自然に国境を越えていきます。

なお、語学力については、あるに越したことはありませんが、応募の必須条件とは考えておりません。求めているのは、制度の違いを面白いと感じられることと、分からないことを分からないまま先へ進めない姿勢です。

クロスボーダー

「法的に可能」と「最善」が一致しない領域

「法的に可能」と「最善」が一致しない領域

当事務所の取扱分野の中で、特に性格が際立っているのが、インターネット上のレピュテーションに関わる業務です。

他の事務所で対応できなかった風評ページや掲示板投稿、SNS投稿の削除に成功した例を、多数積み重ねてきました。また、YouTube等のプラットフォームの利用規約やガイドライン、著作権や肖像権、化粧品や健康食品を紹介する際の広告規制といった論点に通じた事務所として、YouTube事務所やVTuber関連企業からのご依頼も数多くいただいています。

この領域の業務には、法律事務所としては珍しい特徴があります。それは、「法的手続を使わない」という選択肢が、常にテーブルの上にあるということです。

ある投稿を、削除すべきか。放置すべきか。それとも、別の情報を充実させて相対的に押し下げるべきか。訴訟を提起すべきか、しかしその提起自体が報じられて被害が広がらないか。

法的に可能であることと、依頼者にとって最善であることは、しばしば一致しません。

この判断には、法律の知識だけでは足りません。検索エンジンがどう動くか、プラットフォームが実際にどう運用されているか、情報がどの経路で広がるか。こうした理解が必要になります。そして、それを支えているのが、弁護士とITコンサルタントの連携です。

「法律だけでは解けない問題を、法律を使って解く」。この感覚は、他の環境ではなかなか身につきません。

風評被害対策

弁護士だけでは成立しない仕事

弁護士だけでは成立しない仕事

法律事務所の主役は、たしかに弁護士です。ただ、それは、IT企業の主役がエンジニアであるのと、同じ意味においてです。

優秀なエンジニアの周囲に、優秀な非エンジニアがいたから、IT業界は発展してきました。同じことが、法律事務所にも言えるはずです。

それでも、「法律事務所」と聞いて思い浮かぶのは、弁護士と、いわゆる事務員だけの職場、という像ではないでしょうか。

この像は、変わるべきだと考えています。

弁護士30名に対し、ITコンサルタント12名を含む85名のスタッフ。この構成は、スタッフを「弁護士の補助」としてではなく、それ自体が専門性を持つチームとして位置づけていることの表れです。

具体的に見てみます。ある企業が、根拠のない批判をインターネット上で受けている。この状態を解消するという課題に対して、業務はおよそ次のように分かれます。

ネット上の投稿を網羅的に洗い出す。一定の基準で定量評価し、優先順位をつける。それぞれについて、法的手続で対処すべきか、IT的な手法で対処すべきかを判断する。法的手続による対応を実行する。並行してIT技術による対策を進める。あらかじめ設計した指標に基づいて進捗を報告する。

このうち、弁護士でなければできないのは、一部に過ぎません。残りは、ITや統計に明るいスタッフが担う領域です。

したがって、総合職として加わる方には、「弁護士の指示で作業する」のではなく、「自分の専門性で案件の一部を引き受ける」ことを期待しています。法律の知識は、入所時点では必要ありません。実際、法律を学んだことのないメンバーが活躍しています。

このことは、インターンとして参加される方にも当てはまります。法律事務所が実際にどういう組織で、どのような職種の人間が、どう連携して案件を動かしているのか。弁護士の仕事だけを見ていては、その全体像はつかめません。

総合職の募集要項

モノリス法律事務所コーポレートサイト

応募を検討される前に

ここまで、事務所の性格と、そこで働くことの意味をお伝えしてきました。

最後に、ひとつだけお願いがあります。応募されるかどうかを決める前に、コーポレートサイトの取扱分野のページをご覧いただきたいのです。

リクルートサイトというものは、構造上、良い面を中心に書かれます。これは当事務所に限った話ではありません。

これに対して、取扱分野のページは、クライアントに向けて、実際に何をどう手がけているかを具体的に書いたものです。契約書の作成から、システム開発紛争、上場支援、海外展開、風評被害対策まで、業務の中身がそのまま並んでいます。本ページの各所からもリンクしておりますので、あわせてご覧ください。

そこに書かれている仕事に、自分が関心を持てるかどうか。これが、最も確かな判断材料になると考えています。

当事務所は、「企業ITを進化する。」をキーワードに掲げています。この言葉に実感を持てる方からのご応募を、お待ちしています。

コーポレートサイト

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