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【訪問記】ポーランドの知財法律事務所「Żuraw & Partners」を往訪。ITと欧州IPを結ぶ国際連携の最前線

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【訪問記】ポーランドの知財法律事務所「Żuraw & Partners」を往訪。ITと欧州IPを結ぶ国際連携の最前線

モノリス法律事務所では、世界各国の有力な法律事務所とのネットワーク構築や、最先端のグローバル法務に関する知見の共有を積極的に行っています。

今回は、当事務所の代表・河瀬弁護士が、ポーランド・ワルシャワに拠点を置く法律事務所「Żuraw & Partners」を訪問しました。緑に囲まれた心地よいテラスで落ち着く空気に包まれながら、同事務所の創設パートナーであり、知的財産(IP)分野で20年以上のキャリアを持つスペシャリスト、Monika Żuraw氏との対談が実現。その模様をレポートいたします。

日欧の専門職制度:日本とポーランドにおける知財実務の共通点

インターネットや最先端技術の進化に伴い、IT(テクノロジー)とIP(知的財産)の境界線が曖昧になっている今、この2つをいかにシームレスに繋ぐかが実務の鍵を握っています。対談の中で非常に興味深かったのは、両国におけるリーガルライセンスやカバー領域に驚くほどの共通点があることでした。

日本における弁護士と弁理士の役割分担についてお話ししたところ、Żuraw氏も「ポーランドの制度設計もまったく同じアプローチで、同じ課題を抱えながら進んでいる」と深く共感してくださり、国が違っても同じような役割モデルで動いていることに、お互い強く納得し合いました。

ポーランドでも、欧州特許の国内移行や複雑な出願手続き、特許明細書の作成といった実務は専門の「特許弁護士(Patent Attorney)」が担当し、出願が終わったあとのライセンス契約や実際の侵害訴訟などのトラブル解決は一般の「弁護士」が主導する、という役割分担になっています。

国は違っても、実務の進め方や役割の枠組みがこれだけ共通していると分かったことは、本当に大きな収穫でした。これなら今後のクロスボーダー案件でも、お互いに「共通の目線」を持ったまま、スピード感を持ってスムーズに連携を進められるという確かな手応えになりました。

ネット社会における「越境知財侵害」と、現地知財意識の歴史的変遷

インターネットがここまで普及した今、アニメやキャラクター、デジタルコンテンツといった知的財産は、国境を越えてあっという間に無断で使われたり、侵害されたりするリスクと隣り合わせにあります。

こうした国際的なトラブルが起きたとき、クライアントの権利を本気で守り抜くためには、現地の事情に精通した心強いパートナーの存在が欠かせません。相手国でスピーディに警告書を送ったり、差し止め請求や裁判を起こしたりといった実務を、すぐそばでサポートしてくれる現地代理人との密な連携が不可欠です。

この話題のなかで、現地のメンバーから非常に興味深い歴史的なお話を聞くことができました。 かつて1990年代(共産主義体制の崩壊直後)のワルシャワでは、現在の美しい国立競技場(ナショナル・スタジアム)の敷地が巨大な闇市場となっており、多くの模倣品が氾濫していたそうです。

しかし現在は、法律の厳格化はもちろん、本物のクオリティや知財に対するポーランド国民の意識が劇的に向上しています。かつての偽物市場は劇的に縮小し、欧州でもトップクラスにクリーンで成熟した知財環境へと生まれ変わっています。こうした劇的な変化のプロセスや、それを支える現地の法実務のリアルなあり方を知ることは、これからヨーロッパ展開を見据えるクライアントの権利を確実に守る上でも、本当に価値のある生きた知見になると感じています 。

日欧間の投資トレンドと若い世代のグローバル展開

近年の為替状況(円安など)を背景に、欧州企業や投資家にとって、日本の企業やアセットが魅力的な投資・M&Aのターゲットとなっている実態についても、お互いの実感をもとに話が弾みました。 

同時に、日本のスタートアップや若い世代が世界へ挑戦する際、すでに競争が激化しコストも高騰している米国やアジアと比較して、欧州市場の重要なゲートウェイであるポーランドやその先のEU全域というマーケットが、非常に現実的で面白い選択肢になり得るという点 について、時間を忘れてついつい語り合ってしまいました。 

モビリティから見つめる、IT技術の日常生活への浸透

ディスカッションの合間には、現地のお菓子を囲みながら、生活インフラや文化の違いについても和気あいあいとした雰囲気で話に花を咲かせました。 

なかでも、欧州で圧倒的な普及を見せる配車アプリ「Bolt」や「Uber」といったモビリティインフラの話題は、技術の生活浸透という観点で非常に盛り上がりました。

日本国内で進化したタクシーアプリ「Go」や「S-Ride」と、海外における配車アプリの仕組みや地域別のシェア、さらには特定の国で見られる交渉制の特殊なライドシェア(InDriveなど)まで、IT技術が世界各地の日常生活やモビリティをどのように変革しているかについて語り合いました。こうした生活に根ざしたITサービスのあり方を身近に理解することも、クロスボーダーなサービス開発や新規ビジネスに関わる法務を扱う上で重要な視点です。

訪問を終えて:河瀬弁護士のコメント

今回の訪問で、現地の法律事務所と直接顔を合わせて信頼関係を築くことが、クライアントにとって一番のメリットになるのだと改めて強く実感しました。 ポーランドが持つIT市場としての勢いや、Monika Żuraw氏の実力を肌で感じられたことは本当に大きな収穫です。 

モノリス法律事務所は日本のIT法務だけに留まるつもりはありません。世界各国の優秀な法律事務所と直に繋がれるネットワークを、今この瞬間もどんどん広げています。 

「ITや知財を武器に、国境を越えたダイナミックなクロスボーダー案件に挑戦したい」 「スピード感を持って、クライアントの課題を突破したい」

当事務所には、視野を世界へ広げ、圧倒的なスピードで成長できるフィールドが整っています。私たちと共に、リーガルサービスの新しい未来を創造していく熱意ある仲間のご応募を、心よりお待ちしております。

カテゴリー: 制度等

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弁護士 河瀬 季

モノリス法律事務所 代表弁護士。元ITエンジニア。IT企業経営の経験を経て、東証プライム上場企業からシードステージのベンチャーまで、100社以上の顧問弁護士、監査役等を務め、IT・ベンチャー・インターネット・YouTube法務などを中心に手がける。

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