インタビュー

「IT×法律」が面白い。Web3関連の新たなビジネスモデル設計へ

インタビュー

「IT×法律」が面白い。Web3関連の新たなビジネスモデル設計へ

アソシエイト弁護士|松永耕輔

中央大学法学部卒業、東京大学法科大学院修了。2020年よりモノリス法律事務にインターン生として入所し、75期生司法修習後、2022年12月にモノリスへ弁護士として再入所。一般企業法務から各種契約書まで多様な業務を担当しています。

知恵を絞ってWeb3の新たなビジネスモデルを設計

弁護士としてモノリスに入って2年目になりますが、少しずつ複雑な業務も任せてもらえるようになりました。私が担当している業務も本当にさまざまで、契約書のチェックから、いわゆる誹謗中傷の発信者情報開示命令などの裁判や裁判外交渉などを担当しています。

とりわけ特徴的だと思うのは、暗号資産や金商法(金融商品取引法)を取り扱うWeb3関連の業務です。この分野には一応ガイドラインや法律が存在するのですが、触れたことがない人が多く、クライアントのビジネスモデルをどのように設計するのかということなどに知恵を絞る必要があることがかなり特徴的なのかなと思っています。

本にないものを自分で考え出すという達成感

IT企業やベンチャー企業のクライアントから相談される案件・サービスというのは、世の中で他の人がやったことがないようなことが多く、それに対応する法律がないとか、どの法律に対応するのか一見して明らかでない目新しいものが多いです。IT×法律とは言いますが、IT法というものはもちろん存在しません。既存の法律がIT企業のビジネスにどのように当てはまるのか、どうすれば適法になるのかなど、正解がなく、そういったことを考えるのが面白いです。

また、突き詰めてみると、意外にも実は民法や著作権法のような基本的な法律が深くかかわっている、なんていうこともありますね。最近ではこれらもパターン化されているような気はしますが、時折、新しい活用方法を考え出すクライアントもいます。何の法律が適用されるかが一見して分からない状況で答えを見つけていくのは楽しいです。特に、本に書いていないことを思いつくこともあるのですが、そういう時はものすごく達成感を感じます(もちろん、その思いつきは危険なことが多いため入念な検証が必要ですが)。

「IT×著作権法」が面白い

学生時代にはモノリスだけでなく、IT企業でもインターンをしていました。深く専門的にITを学んだわけではないのですが、業務を通して、ITで何ができるのか、目的を達成するために何が必要なのか、といったような基本的な知識は、広く浅くではありますが身についたと思います。そのおかげで、モノリスに入った時は、IPアドレス開示の仕組みであったり、クライアントから専門的なIT用語を言われても理解できたりと、円滑に業務ができたかと思います。これらはITの知識がなくモノリスに入所したとしても業務を通して徐々に学んでいけるものではありますが、知識があった分、初めから業務に取り組みやすかったですね。

ただ、根本の部分で必要なのは法律の知識ですので、例えば、OSS(オープンソースソフトウェア)などは、著作権法の根本的な部分まで考える必要があります。OSS×著作権法やIT×著作権法を取り扱う時、OSSという目新しい分野について取り組むことが、逆に著作権法の趣旨といった古典的な部分から遡って考えることになり、さらに深く著作権法の理解を深めることができた、といったようなこともありますから、逆に面白いなとも思います。

風通しがよく、居心地の良い環境

モノリスでは仕事とプライベートを両立しやすい環境が整えられていると思います。今年、子どもが生まれたのですが、仕事をしながらも、なんとか家庭の時間も作ることができています。両立できる環境はあるので、あとは自分次第です。

また、モノリスにはいろんな人がいるのが特徴で、さまざまな法律に精通している人もいれば、コミュニケーション能力が高く、クライアントと円滑に仕事をするのが得意な人、所内の業務をさらに効率よくするために取り組んでいる人などさまざまです。インターン生もたくさんいるので、所内の雰囲気も堅苦しくなく、活気があって風通しが良いです。少し細かいかもしれませんが、自由に冷蔵庫の飲み物を飲める等、福利厚生もしっかりしていて、総合的に居心地が良く、最終的にモノリスへの入所を決めた理由も居心地の良さが決め手でした。

コミュニケーション能力が大切な仕事

モノリスでは「相手の気持ちを考えられる人」が向いていると思います。私が考える「相手」というのもさまざまで、モノリス内部の人、相手方やクライアントです。内部の人の場合、一緒に仕事をする人が分かりやすい報告をしたり、自分の疑問点を明確に伝えたり、指示を出す際にはわかりやすい指示を出すことを心がけるなどといったことです。

次に、相手方というのは裁判の相手方当事者や裁判官などを指しますが、相手がどのような反論を組み立ててくるか、判決になった場合はどのような結論となるかといったような予想をもとに、うまく自分の主張を組み立てていくのが大切だと思っています。

相手がクライアントの場合、クライアントが言語化していない部分があったとしても、クライアントが何をしようとしているのかを自分で想像し、ポイントとなるようなことを考えて、うまくヒアリングをしたり、提案をさせていただくことです。

これらは仕事面でのコミュニケーション能力のような感じなのですが、そういう意味で相手のことを考えられる人は貴重だなと思います。

当事務所の求人情報

モノリス法律事務所は、弁護士(新卒・中途)の求人・事務所訪問受付を行っております。募集状況は時期によって異なりますので、募集要項ページを参照頂ければ幸いです。

弁護士 河瀬 季

モノリス法律事務所 代表弁護士。元ITエンジニア。IT企業経営の経験を経て、東証プライム上場企業からシードステージのベンチャーまで、100社以上の顧問弁護士、監査役等を務め、IT・ベンチャー・インターネット・YouTube法務などを中心に手がける。

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