未知の分野に挑み続ける日々―先輩弁護士との距離の近さを力に

アソシエイト弁護士|吉田 晃
明治大学法学部卒業、一橋大学法科大学院修了。一般民事系の法律事務所を経て、2023年6月にモノリスに入所。インターネット法務や一般企業法務に加え、刑事事件や家事事件も担当しています。
この記事の目次
一般民事から企業法務へー異なるフィールドへの挑戦
弁護士としてのキャリアの第一歩は、一般民事を中心に扱う事務所から始まりました。男女問題や離婚の案件が比較的多くはありましたが、刑事事件や発信者情報開示なども扱っていました。
事務所を移る契機となったのは、「企業法務に本格的に携わりたい」という思いです。一般民事の案件で契約書をめぐる紛争を扱った際、ドラフト作成やレビューに関する自らのスキルの不足を実感し、契約実務の経験を積みたいと思うようになりました。さらに、前の事務所では企業法務をほとんど扱ってこなかったので、触れたことのない分野に挑戦してみたいという意欲もありました。
一般民事と企業法務ではクライアントの層も業務の性質も大きく異なります。移籍にあたっては少なからず不安もあり、一から勉強し直す覚悟でいました。しかし、蓋を開けてみると、たしかに企業法務特有の知識が求められる場面はあるものの、仕事の根本は大きくは変わらないように感じます。むしろ、一般民事の経験が、企業法務を扱う上での強みになる場面も多いと思っています。
例えば、一般民事ではすでに起こった紛争への事後対処が中心になりますが、その経験で培われた「こうなったら紛争化しそう」「このまま進めばより問題が深刻になりそう」という肌感覚は、予防法務においてダイレクトに活きてきます。また、裁判外交渉の経験は分野を問わず活かせるため、交渉案件の経験が多いのも私の強みだと考えています。
経験豊富な先輩との距離の近さが、自己成長を後押しする
経験豊富な先輩弁護士から継続的に指導を受けられる環境も、モノリスに転籍した理由の一つかもしれません。数年経験を積んだら独り立ちするという弁護士は少なくありませんが、私はむしろ、自分の仕事に対して継続的できめ細かいフィードバックをもらいながら成長したいと考えていました。
モノリスではチーム制を採用しており、同じチームの先輩弁護士に日々成果物をチェックしてもらったり、案件の方針について相談に乗ってもらったりしています。口頭でのコミュニケーションは仕事をする上で重要だと感じているので、少しでも迷ったらすぐに相談できるという環境は、大きな安心感につながっています。
また、弁護士は仕事への向き合い方に個人色が出やすい職業で、それぞれの弁護士が異なる視点や方針を持っていると思っています。先輩弁護士や同期の仕事ぶりを間近で見ることで、そういった「仕事のスタイル」のような部分も勉強しているところです。
少し話は変わりますが、モノリスでは弁護士同士の仲がとても良いと思っています。執務室で雑談に花が咲くこともありますし、休日は年次の垣根を超えて一緒に旅行に出かけることもあります。最近は所内でゴルフが流行っているので、みんなで練習に行ったり、ゴルフクラブの話で盛り上がったりする光景もよく見られます(笑)
プライベートの時間でも、自然と仕事の話になっていることがあります。フランクな雰囲気だからこそ相談できることもあり、そういう点でも、同期の輪を超えて気軽な仲があることの意味は大きいと思います。
幅広い分野に触れ、「量より質」の仕事を

現在モノリスでは、企業法務7割、一般民事3割くらいの割合で案件を受け持っています。まだ特定の分野に専門を絞ることはせず、経験の幅を広げている段階です。
扱うケースの幅広さで言うと、前の事務所とモノリスではかなり異なるように思います。前の事務所では、案件ごとの個別事情に多少の違いはあったものの、論点はおおむね似通っていました。
それに対しモノリスは、ITやインターネット・ビジネスに特化していながらも、扱う法分野や論点は案件によって多岐に渡っています。また、 クライアントにベンチャー企業が多いこともあり、書籍に載っていないような、まったく新しいビジネスモデルに携わることもあります。
一件一件を進めるのには手間や労力がかかりますが、その分、仕事の奥深さや面白さを実感する機会も多いですね。
苦戦を経て次のステップへーOSSライセンス案件への挑戦
モノリスに入所してからは、クロスボーダーチームの一員として海外案件にも携わっています。その中でも特に印象に残っているのが、OSS(オープンソース・ソフトウェア)ライセンスに関する相談です。
「特定のソースコードにOSSライセンスが適用されるかどうか」というのが主な論点でしたが、専門的な部分は所内のエンジニアと連携しながら進めました。また、OSSライセンスはすべて英語で記載されているため、まずは英文の解釈から始める必要もありました。前の事務所では英語を使う機会がほとんどなかったので、こちらも自分にとってまったく新しい挑戦でした。
未知の言語に囲まれる時間は決して楽ではありませんでしたが、こういった難しい案件を通じて成長している感覚はあります。客観的に見てどうかはわかりませんが、少なくとも、できる仕事の幅が少しずつ広がっているという手応えは感じています。
移籍前から変わらない、理想の弁護士像

理想の弁護士像として、まず期限をしっかり守る弁護士でありたいと考えています。弁護士の仕事は、突き詰めようと思えばいくらでも悩めてしまいます。だからこそ、どこに線引きをするか、という感覚がとても大切だと思っています。このあたりのバランス感覚は経験によって養われると思うので、ベテランの先生方の仕事を参考にしつつ学んでいきたいですね。
これとは別に、以前から変わらず大事にしているのは、クライアントとの積極的なコミュニケーションです。特に、文面のやり取りだけでなく、可能な限りミーティングや電話での打ち合わせを提案するようにしています。テキストには時間をかけて検討できるというメリットがありますが、意図の伝わりやすさやスピード感という観点では、やはり直接会話するのが一番だと考えています。
弁護士とのやり取りはどうしても堅苦しくなりがちですが、気さくで親密な関係を築けるよう努めています。そのためにも、クライアントとの会話では極力専門用語を避けたり、なるべく柔らかい言葉を選んだりと、相談しやすい雰囲気作りに気を配っています。
今度の展望
今後のキャリアや専門性については、柔軟に考えていきたいと思っています。今はプレイヤーとしてさまざまな案件を経験しつつ、漠然とではありますが、いずれマネジメントにも少しずつ関わっていきたいと考えています。
私はどちらかと言うと新しいことに挑戦してみたいタイプですが、一方で、堅実にマネージャーとして活躍したい、あるいは自分の専門性を尖らせていきたい、といった志向の方も多くいます。モノリスはそういった多様な志向を尊重し、それぞれが柔軟に成長していける環境だと感じています。ポジティブな感情を持っているのであれば、誰にでも活躍の場が与えられる、そんな職場だと思っています。
当事務所の求人情報
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