
GDPR対応支援
EUの個人データ保護法制であるGDPRは、日本国内にのみ拠点を置く企業にも広く適用されます。
モノリス法律事務所は、IT・インターネットビジネスへの深い理解と国際的なネットワークを活かし、
日本企業のGDPR対応を包括的にサポートいたします。
GDPR(General Data Protection Regulation:EU一般データ保護規則)は、欧州経済領域(EEA)における個人データの処理と移転に関する厳格な法的枠組みであり、個人データの保護を基本的人権として位置づけ、企業に対して高度なコンプライアンス義務を課しています。GDPRの最大の特徴はその「域外適用」の原則にあり、日本国内にのみ拠点を置く企業であっても、EEA域内の個人に対して商品やサービスを提供する場合には適用対象となります。2026年には、「EU AI法(EU AI Act)」との交錯領域への対応も課題となっています。
モノリス法律事務所は、日本企業のGDPR対応に、EU域内の法律事務所との連携で対応しています。代表弁護士が元ITエンジニア・IT企業経営者であるという背景から、法的要件をビジネスおよびシステムの文脈で正確に捉えた実践的なサポートを提供することが可能です。
MENU

IT法務や個人情報関連法制に経験と実績を有し、国際ネットワークと連携する法律事務所として、モノリス法律事務所は、日本企業のGDPR対応を全面的にサポート致します。
サポート可能な業務の一例

適用判断
自社のビジネスがGDPRの域外適用要件を満たすか否かについて、第3条の要件に基づく詳細な法的分析を実施し、法的意見書として提供しております。

プライバシーポリシー
GDPR第13条・第14条の要件を完全に満たす英文・日本語プライバシーポリシーの起案および日本の個人情報保護法との統合的なポリシー構築を手がけております。

DPA等の契約交渉
EU域内の顧客・取引先から要求されるデータ処理委託契約(DPA)や標準契約条項(SCC)の作成・条項修正・交渉代理を多数手がけております。

インシデント対応
個人データ侵害発生時の72時間以内の監督機関への報告義務の有無の迅速な法的評価と、EU現地提携事務所と連携した監督機関への報告書作成・提出をサポートしております。
GDPRとは・域外適用の要件
GDPR(General Data Protection Regulation)は、2018年5月に施行された欧州連合(EU)の個人データ保護に関する包括的な規則です。EEA域内の個人(データ主体)の個人データの処理に関して、管理者(Controller)および処理者(Processor)に対して厳格な義務を課しています。
| 適用要件 | 内容 | 日本企業への影響 |
|---|---|---|
| 拠点基準(第3条1項) | EEA域内に拠点(事業所)を有する管理者・処理者による個人データの処理 | EU子会社・支店を有する日本企業は直接適用 |
| ターゲティング基準(第3条2項a) | EEA域内のデータ主体に対して商品・サービスを提供する行為 | EU向けECサイト・SaaS・アプリを運営する日本企業に適用 |
| モニタリング基準(第3条2項b) | EEA域内のデータ主体の行動を監視する行為(Cookie解析・行動ターゲティング等) | EU在住ユーザーの行動データを分析する日本企業に適用 |
| 間接的適用・契約上の義務(第28条) | 管理者(EU拠点を持つ顧客企業等)からの委託に基づく個人データの処理 | 顧客のEU従業員データ等を扱うBtoB SaaS等は、直接適用外でもデータ処理契約(DPA)を通じて実質的なGDPR対応が必要(※) |
※:GDPR第28条は、管理者に対して「GDPRの要件を満たし、データの保護を確保する十分な保証を提供する処理者(ベンダー)」のみを利用するよう義務付けています。そのため、GDPRの域外適用を受ける日本の事業者は、BtoB SaaS等を導入する場合、サービスを提供するBtoB事業者に対して、データ処理契約(DPA)の締結を必須条件として求めることになります。この問題については、こちらの記事で詳細を解説しています。
日本企業に求められる対応業務
日本企業がGDPRに準拠するためには、単なるプライバシーポリシーの改定にとどまらず、データ処理の全容把握から法的文書の整備、体制構築に至るまで、多岐にわたる対応が求められます。モノリス法律事務所では、以下の各業務について包括的なサポートを提供しております。
適用判断
自社のビジネスがGDPR第3条が定める「域外適用」の要件(EU域内のユーザーへのサービス提供の意図や、オンラインでの行動追跡など)を満たすか否かについて、正確な法的解釈に基づき確定的な判断を行い、意見書を発行します。同時に、自社の法的位置づけが「管理者(Controller)」か「処理者(Processor)」のいずれに該当するかを区分します。この判断や区分を誤ると遵守すべき義務の範囲が根本的に変わり、巨額の制裁金リスクに直結するため、弁護士による初期段階での精緻な法的評価がコンプライアンスの基盤となります。
処理活動記録の整備
当事務所のITコンサルタントと弁護士が連携し、システム仕様書やデータベース構造から社内の個人データの流れ(データマッピング)を網羅的に追跡・把握します。その上で、データの種類、取得元、保存場所、処理目的、法的根拠、委託先、越境移転の有無などを法的な観点から分類し、GDPR第30条で維持が義務付けられている「処理活動記録(RoPA:Record of Processing Activities)」として文書化・台帳化します。これによりGDPR要件とのギャップを正確に可視化し、優先して対応すべきリスクの低減策を策定します。
プライバシーポリシー
日本の個人情報保護法に基づく既存のプライバシーポリシーを、GDPR第13条および第14条が要求する開示要件(処理の目的、法的根拠、保存期間、データ主体の権利、監督機関への申立権の告知など)を満たす適法な形式へと改定・起草します。日欧両方の法制の差異を整理した上で、グローバルで通用する統合的なポリシーを構築します。また、Cookie同意バナーの設計に関しても、GDPRが求める「有効な事前同意」の法的要件を定義し、ウェブサイトへの実装方針まで踏み込んでアドバイスを提供します。
DPA・SCCの作成
GDPR第28条により締結が義務付けられているデータ処理委託契約(DPA)のドラフト作成、およびEU域内の顧客やクラウドベンダーから提示されたDPAの法的審査・修正・交渉を代理します。不適切な条項は監督機関の制裁対象となるため、高度な法的判断が不可欠です。また、日本などへの第三国データ移転に際して必須となる標準契約条項(SCC)について、ビジネスモデルに合致した適切なモジュール(1〜4)の選択や、移転先国の法制度リスクを評価するTIA(移転影響評価)の実施支援を含め、契約への適法な組み込みを強力にサポートします。
現地代理人・DPO
EEA域内に物理的な拠点を持たない企業に義務付けられる「EU現地代理人(第27条代理人)」は、単なる連絡窓口ではなく、法的な受領代理権を有する法定の役職です。当事務所が加盟する国際的法律ネットワーク「Eurojuris International」を通じ、欧州現地の信頼できる提携法律事務所を代理人として選任し、確実な窓口体制を構築します。また、GDPR第37条に基づき選任が義務付けられるケースにおいては、当事務所の弁護士が独立した外部のデータ保護責任者(DPO)に就任し、継続的な監視や法的助言を提供することも可能です。
社内規程の整備
GDPRが求める「データ保護・バイ・デザインおよびデフォルト(第25条)」や「処理の安全性(第32条)」といった技術的・組織的な安全管理措置の観点から、社内のガバナンス体制構築を支援します。具体的には、データの暗号化やアクセス制御などの技術的要件の実装を法的に評価するとともに、社内の個人データ取扱規程、インシデント発生時のエスカレーション対応マニュアル、および現場の従業者向けガイドラインなどの文書整備・運用ルールの策定を包括的に行います。
権利行使への対応
GDPRは個人に対し、自己データへのアクセス権、訂正権、消去権(忘れられる権利)、処理制限権、データポータビリティ権、異議申立権など、極めて強力な権利を保障しています。これらの権利行使請求(DSR)を受けた際、企業は原則1ヶ月以内という厳格な法定期限内にシステムから対象データを抽出し、回答しなければなりません。請求の受付から、例外規定に基づき要求を拒否・制限できるかの法的判断、実際の回答に至るまでの一連の社内業務フローと対応手順書の整備を支援します。
インシデント対応
不正アクセスや情報漏洩など、個人データ侵害の疑いが生じた有事の際、GDPR第33条に基づく「72時間以内の監督機関への報告」が必要かどうかの迅速な法的評価(個人の権利と自由に対するリスクの有無の判断)を行います。報告義務が生じた場合には、過少・過剰報告による不利益を防ぐため、的確な報告書の作成から現地当局への提出手続きまでを主導します。さらに、データ主体への直接通知(第34条)の要否判断や、法的に適切な通知文書のドラフト作成など、危機管理対応を全面的にバックアップします。
GDPRに基づく主要な義務
GDPRは、個人データの処理に関して管理者(Controller)に対して多岐にわたる義務を課しています。以下に主要な義務の概要を示します。これらへの対応を行い、コンプライアンス体制を整備することが必要です。
| 義務の種別 | 主な内容 | 根拠条文 |
|---|---|---|
| 適法性の確保 | 同意、契約の履行、法的義務の遵守、正当な利益等のいずれかの法的根拠に基づく処理 | 第6条 |
| 透明性・開示義務 | データ主体に対する処理目的・保存期間・第三者提供等の情報提供(プライバシーポリシー) | 第13条・第14条 |
| 処理活動記録(RoPA) | 処理活動の記録の作成・維持(従業員250名以上または高リスク処理を行う場合等) | 第30条 |
| 安全管理措置 | 個人データの適切な技術的・組織的安全管理措置の実施(プライバシー・バイ・デザイン含む) | 第25条・第32条 |
| データ処理委託契約(DPA) | 処理者(Processor)に個人データの処理を委託する場合の書面による契約締結 | 第28条 |
| 侵害の報告・通知 | 個人データ侵害発生時の監督機関への72時間以内の報告およびデータ主体への通知 | 第33条・第34条 |
| 第三国移転の規制 | EEA域外への個人データ移転には適切な保護措置(SCC等)が必要 | 第44条以下 |
| EU現地代理人の選任 | EEA域内に拠点を持たない管理者・処理者によるEEA域内向け処理の場合に義務付け | 第27条 |
GDPRは、例えば以下のような点で、日本の個人情報保護法とは異なっています。
- 同意の要件:日本法ではオプトアウト(事後拒否)が許容される場面が多く、みなし同意も一部機能するのに対して、GDPRは厳格な「オプトイン(事前同意)」で、明示的かつ自由に与えられ、撤回が容易でなければならないため、Cookieバナーや利用規約の同意フローの改修や、CMPツールの実装が必要です。
- 処理活動の記録義務:日本法では個人データ取扱台帳の作成は推奨に留まりますが、GDPRでは全ての処理活動について法定事項を網羅した「処理活動記録(RoPA)」の維持が第30条で義務付けられるため、RoPAを法的に分類・台帳化する作業が必要です。
- インシデント報告期限:日本法の定めは、速やかに報告(通常3〜5日以内)・確報は30日または60日以内ですが、GDPRでは侵害を覚知してから「原則72時間以内」に監督機関への報告(第33条)が必要です。
GDPRの全体像と最新情報
GDPRは、個人の基本的人権としてのプライバシー保護を目的とし、EU市場に関連する個人データの処理と移転について定めた世界で最も厳格なデータ保護法制です。企業は、データ処理における「6つの基本原則」(適法性・公正性および透明性、目的の限定、データの最小化、正確性、記録保存の制限、完全性および機密性)を遵守し、それに従っていることを証明する説明責任(アカウンタビリティ)を負います。また、データ主体である個人に対しては、自身のデータへのアクセス権、訂正・消去権(忘れられる権利)、処理の制限を要求する権利、そしてプロファイリングを含む自動化された意思決定に対する異議申立権など、強力なコントロール権を保障しています。

EU AI法とGDPRの交錯
日本企業がGDPR対応を進める上で、現在最も喫緊の課題として浮上しているのが「EU AI法(EU AI Act)」との交錯領域への対応です。2024年8月に発効したこのAI規制は、段階的な移行期間を経て、2026年8月2日に「高リスクAIシステム」に関する主要な要件が全面適用の期限を迎えます。
例えば、日本企業が欧州の顧客向けにAIを搭載したカスタマーサポート(チャットボット)を提供する場合や、欧州拠点の従業員に対してAIを用いた人事評価システム(HRテック)を導入する場合、EU AI法上の義務として、当該AIシステムが高リスクに該当するか否かの分類、透明性義務の遵守、および技術文書(Technical Documentation)の作成・適合性評価の実施が必要となり、GDPR上の義務として、AIモデルの学習データ(Training Data)や推論プロセスにおいて、欧州市民の個人データを利用する正当な法的根拠の確立、およびDPIA(データ保護影響評価)の実施が必要となります。2026年の全面適用に向け、EU AI法は「欧州のユーザーに対してAIシステムを稼働させるすべての非EU圏企業」に対して域外適用されます。AIのアウトプットがEU域内で有意な影響を与える場合、米国企業や日本企業であっても、現地の代表者の選任や広範な技術文書の登録が義務付けられます。
モノリス法律事務所は、技術的バックグラウンドを活かし、EU AI法対応期限を見据えたAI規制とGDPRを統合した越境データガバナンス体制の構築を、技術的・法的な両面から支援いたします。

ITと法律の融合・国際ネットワーク
代表弁護士が元ITエンジニア・IT企業経営者である当事務所は、システムの構造やデータの流れ、Cookieの技術的仕組みなどを深く理解しています。GDPR対応においては、法的な要件を単に提示するだけでなく、実際のシステムやビジネスプロセスにどのように実装すべきかという、技術的妥当性を踏まえた実践的なアドバイスを提供することが可能です。
また、当事務所は、ヨーロッパを中心とする国際的な法律専門家グループ「Eurojuris International」に加盟しています。この強力なネットワークにより、EU各国の現地法制や監督機関の実務慣行に精通した現地法律事務所とシームレスに連携し、EU現地代理人の選任や現地当局との折衝など、真に実効性のあるクロスボーダー法務を提供します。
料金体系
プロジェクト型サポート
1時間3.85万円(税込)~1時間3.85万円(税込)にて稼働を行います
GDPR適用判断・初期スコーピング・データマッピング・RoPA構築や、法的文書・契約書ドラフト一式の作成等に対応致します
危機管理顧問契約
月額5.5万円(税込)個人情報漏洩などの危機管理等の必要発生時、最優先対応
実稼働に関して、1時間4.4万円(税込)にて最優先対応を行います
※裁判等の紛争処理はモノリス法律事務所報酬基準((旧)弁護士報酬基準と同様)にてお受けできます。
インシデント対応
1時間5.5万円(税込)1時間5.5万円(税込)にて最優先対応を行います
※裁判等の紛争処理はモノリス法律事務所報酬基準((旧)弁護士報酬基準と同様)にてお受けできます。

稼働時間の共有方法
タイムチャージ型契約というのは、「弁護士が稼働した時間」によるものとして、ある意味分かりやすいものではありますが、しかし一方で、ある業務を行うために弁護士にどの程度の稼働時間が発生するのか、事前に分かりづらく、したがって依頼前の段階で弁護士費用の総額が見えづらいという欠点があります。
当事務所は、本ページ記載の通り、各契約書の作成等に関する稼働時間目安を事前に明示することを務めております。また、当事務所はクライアント企業様との連絡手段として、ChatWork・Slack・Teams・Facebookメッセンジャー・LINE・電子メール等、様々なサービスを利用しておりますが、こうした連絡手段内にて、Googleスプレッドシートでのタイムチャージ管理表によって、実際の稼働時間を随時共有しております。




















