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法律記事MONOLITH LAW MAGAZINE

風評被害対策

アメブロの悪意あるコメント主を特定する方法

風評被害対策

無料でお手軽にブログを始められるサービスとして、国内で多くの人に利用されているアメーバブログ(アメブロ)。ブログにはコメント欄を設置することができ、読者の感想を受け付けることができるようになっています。コメント欄は誰でも投稿できる仕様とされている場合が多く、誹謗中傷など悪意あるコメントが発生する可能性もあります

今回は、アメブロで悪意あるコメントがなされた時に、コメント主を特定する方法をまとめました。

アメブロとは?

アメブロは、サイバーエージェントが運営するレンタルブログサービスで、誰でもブログをはじめられることが特徴です。芸能人も使用しているブログなので、芸能人のブログを読むため・コメントするために登録している人も少なくありません。アフィリエイトも手軽にはじめられ、集客さえあれば、お金を大きく稼ぐことも可能です。

アメブロの悪意あるコメントとは?

アメブロは無料ブログでは50%以上のシェアを誇り、利用者・アクセス数ともに多いことから、悪意ある投稿をされる危険が高いサイトです。2019年8月にはamebaの登録者数は6,500万人を突破しました。つまり、日本人の2人に1人は登録していることになります。

利用者が多いということは、アンチが湧く危険性も高いことを意味します。アメトピでランキング上位に掲載されるなど注目を浴びると、それだけでよく思わない人もいます。悪口や愚痴といったネガティブな内容の投稿でなくとも、悪意のあるコメントが寄せられることがあるのです。

アメブロの悪意あるコメントは、大きく3つにわけることができます。

投稿者個人に対するもの

特にブログを運営する人物が有名人や著名人の場合に多いのですが、投稿者個人に対する悪意あるコメントが寄せられることがあります。アメブロは比較的簡単にコメントすることができるため、有名人相手でも気軽にやり取りができます。

好感度の低い有名人などは、ブログの内容とは全く関係ない個人への誹謗中傷の投稿を目にして、不意に傷つく事態が発生します。

投稿内容によるもの

一般の方でも十分起こり得るのが、投稿内容に関する不満です。

自分では日記のような内容を投稿したつもりでも、考え方や価値観などに対する批判が寄せられるケースがあります。例えば、日記で夫の愚痴を書いたことに対し「ひどい!旦那さんがかわいそう」「私の夫は亡くなったのに、あなたは旦那さんに全く感謝していない」などと書きこまれることがあります。さらに、何の気なしに投稿した画像から個人を特定されるケースもあります。投稿内容は、モラルや倫理観に十分配慮しなくてはいけません

ちなみにアメブロで誹謗中傷が寄せられると注目を集め、読者が増えることがあります。ツイッターでいうリツイートに当たるリブログという行為が頻繁にされるのです。逆に言うと、一定の集客効果があるともいえるため、炎上目的の投稿がなされる可能性もあります。

ブログの記事内で、飲食店やエステ、病院などの施設を利用した感想を紹介する場合もあるでしょう。その内容如何では紹介した施設への誹謗中傷・風評被害が発生する可能性もあります。アメブロの誹謗中傷記事の削除方法については、こちらの記事をご覧ください。

上記は記事の削除に関する内容ですが、アメブロのコメントでお悩みなら、該当のコメントを削除することも可能です。

自分のブログについたコメントを削除することが可能です。
一度削除したコメントは戻すことができませんので、ご注意ください。
※相手のブログに投稿したコメントは削除することができません。

https://helps.ameba.jp/faq/blog/comment/post_76.html

また、該当のIPアドレスを指定することで、口コミを拒否することも可能です。

コメントが拒否される場合、IPアドレスでコメント拒否が行われている可能性があります。
→どなたかの特定IPアドレスではなく特定の範囲のIPを拒否設定をされており、その中にお客様がご利用のIPアドレスが含まれています。
IPアドレスでの拒否設定は各ブログ管理者様へお任せしておりますので、詳細なご案内を行うことができません。

https://helps.ameba.jp/faq/blog/comment/post_1358.html

さらに、管理者の権限で、コメントを投稿できる範囲に制限をかけたり、そもそもコメントを受け付けない設定にすることも可能です。

しかし、コメントで執拗に誹謗中傷が行われ精神的損害を被った場合、削除では足りず、投稿者を特定したいと考えるでしょう。投稿者特定の方法をステップごとに解説します。

投稿者特定の手順①発信元のIPアドレスを調べる

投稿者特定のためにまずすべきことは、投稿を行った端末のIPアドレスを把握することです。IPアドレスとはインターネット上の住所のようなもので、インターネットに接続している端末なら全てに割り当てられた番号です。

なぜIPアドレスが必要かというと、IPアドレスをもとに投稿を行ったプロバイダやキャリアを特定できるためです。多くの場合、サイトの運営側は悪意のある投稿を行った本人の個人情報を保有していません。アメブロの場合、ブログ主の意向によっては、一般の方からのコメントも受け付ける場合があります。この場合、コメントの際にアメーバへの登録も必要とならないので、サイト側はコメント投稿者の個人情報を全く把握していません。

アメーバ登録済みのユーザーからのみコメントを受け付ける場合、登録には「メールアドレス、アメーバID、パスワード、生年月日、性別」が必要です。メールアドレスはGmailなどのフリーアドレスでも登録可能なので、これらの情報のみで個人を特定するのは難しいでしょう。

このように、サイト側は投稿者の個人情報を保有していないため、IPアドレスの開示を受ける必要があるのです。そして他の多くの口コミサイトでは、サイトの運営に対して、IPアドレスの開示請求の仮処分手続きを実施します。

しかし、アメブロの場合、この手続きを省略することが可能です。なぜなら、開示を受けなくても、簡単に投稿者のIPアドレスが入手できるためです。ブログの管理者しかチェックすることはできませんが、各コメント欄の右下には投稿者のIPアドレスが記載されているのです。

IPアドレス検索サイトなどで調査を行えば、プロバイダがどこかまで把握可能です。

投稿者特定の手順②ログの削除禁止

IPアドレスを特定することで、投稿を行った端末にインターネット回線を提供するプロバイダが判明します。プロバイダとは固定回線であればNiftyやNTT、携帯回線であればauやdocomoなどが該当します。そして、プロバイダは該当の投稿を行った者の住所・氏名といったログを保存しています。

しかし、このログは永久的に保存されているわけではありません。携帯回線の場合、早ければ3ヶ月程度でログを消去してしまいます。プロバイダのほうでログが消去されてしまえば、開示できる情報が無くなるため、開示請求が失敗に終わってしまいます。

一般的に発信者情報開示請求訴訟はおおよそ半年以上の期間が必要です。訴訟手続きの途中でログが削除されてしまう危険は少なくありません。この事態を防ぐために、ログの削除禁止手続きが必要です。裁判所を通じて、仮処分手続きにより、ログの削除禁止命令を出してもらうことが可能です。

裁判所手続きを経なくとも、「これから開示請求を行うので、該当の投稿のログを削除しないでください」との通知を出せば、事足りるケースも多いです。通知を出す際は、該当のコメントが違法だと認められなければいけません。法的な主張・立証が求められるため、弁護士に依頼することをおすすめします。

ちなみに、アメブロはブログサービスなので長文となりやすく、パソコンで記事を書くケースもスマホで記事を書く場合もどちらも考えられます。

自宅のネット回線を使用していた場合、プロバイダを特定することで投稿者の特定につながりますが、近年はカフェなど屋外で執筆する人も少なくありません。お店のWi-Fiを使用していた場合、投稿者の特定の難易度が上がるので要注意です。

投稿者特定の手順③住所氏名開示請求訴訟

ログの削除禁止の手続きが完了したら、特定したプロバイダに対し、発信者の住所・氏名開示請求訴訟を行います。情報開示請求は簡易的な裁判手続きである仮処分ではなく、訴訟によるものでなければいけません

住所や氏名といった情報は、かなり重要な個人情報です。簡単に開示がなされてしまうと、個人情報が流出し、予期せぬ不利益を被ることになります。いくら被害者に精神的なダメージを与えたとしても、発信者のプライバシーも同様に保護しなければいけないのです。こうした事情から、より慎重に議論が可能な訴訟を提起することになります。訴訟は裁判で争うので、弁護士へ依頼することが必要となるでしょう。

発信者情報開示請求の弁護士費用の相場は

着手金が30万円程度、成果報酬金が20万円程度

https://monolith.law/reputation/reputation-lawyers-fee

などと言われています。

投稿者特定の手順④損害賠償請求

住所氏名開示請求訴訟に勝訴すれば、投稿者がどこの誰であるか判明します。投稿者が特定できたので、投稿者に対する損害賠償請求も可能となります

執拗に誹謗中傷のコメントを浴びせ続けられると、精神的に多大なるダメージを受けてしまいます。有名人のなかにも、ネット上での誹謗中傷を苦に自殺してしまったケースすらあります。こうした精神的損害に対する損害賠償は慰謝料と呼ばれますが、投稿者特定の場合も慰謝料を請求可能です。

さらに、慰謝料のみならず、投稿者特定の一連の手続きについて弁護士に依頼して生じた費用(調査費用や弁護士報酬等)についても賠償対象です。理論上、損害賠償請求が成功すれば、弁護士費用を完全に回収することも可能です。

弁護士費用を全て補填するほどの十分な補償が受けられるのか、そもそも損害賠償請求が認められるのかといったリスクは存在します。長い時間とコストをかけて損害賠償請求で勝利を勝ち取ったとしても、トータルでみると損してしまったというケースは十分考えられます

まとめ

アメブロの悪意あるコメントの投稿者を特定する方法を紹介してきました。

一般的には、投稿者特定のためにはIPアドレスを入手する必要がありますが、アメブロではブログの管理者であれば、各コメントのIPアドレスを確認できます。つまり、IPアドレス開示請求の手続きを要する必要が無いのです

判明したプロバイダに対し、ダイレクトに発信者の住所・氏名開示請求訴訟を提起します。そして、住所開示請求で勝利すれば、投稿者が特定できるので、必要に応じて損害賠償請求を行いましょう。

これらの手続きは裁判所を通じた訴訟手続きとなるため、弁護士に依頼することをおすすめします。当事務所は、ネットの誹謗中傷に強い弁護士が在籍しているため、ぜひお気軽にご相談ください。

弁護士 河瀬 季

モノリス法律事務所 代表弁護士。元ITエンジニア。IT企業経営の経験を経て、東証プライム上場企業からシードステージのベンチャーまで、100社以上の顧問弁護士、監査役等を務め、IT・ベンチャー・インターネット・YouTube法務などを中心に手がける。

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