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【速報】Threadsでも「歌ってみた」が投稿可能に!JASRACと利用許諾契約を締結

Threads

米メタ(Meta)が開始したテキストベースのSNS「Threads(スレッズ)」は、サービス開始から1日足らずで、登録者数が3000万人を突破しました。Threadsは、Twitterの代替SNSとも言われ、注目を集めています。

Threadsは、著作権についても考慮されており、JASRACと契約を結んでいます。これにより、動画や歌詞の投稿がより簡単になりました。この記事では、Threadsのサービス開始と著作権について詳しく見ていきます。

JASRACがThreadsを「利用許諾契約締結サービス」一覧に追加

JASRACがThreadsを「利用許諾契約締結サービス」一覧に追加

日本音楽著作権協会(JASRAC)は、米Metaの新SNS「Threads」を利用許諾契約締結サービスの一覧に追加しました。これにより、自分で制作した音源を使っている場合なら、JASRAC管理楽曲のカバー動画などをThreadsにアップロードできるようになりました。ただし、CDなどに収録された音源を使う場合は別途音源制作者から許諾を得る必要があります。

この契約により、Threadsでは、FacebookやInstagramと同様に、ユーザーが個別に利用許諾手続きを行わなくてもJASRAC管理楽曲を利用したコンテンツをアップロードできるようになりました。

SNSにおける音楽利用の可否については、JASRACのサイトにわかりやすいフローチャートが掲載されていますので、こちらをご参照ください。

参考:YouTubeなどの動画投稿(共有)サービスでの音楽利用

画像引用元:一般社団法人日本音楽著作権協会|YouTubeなどの動画投稿(共有)サービスでの音楽利用

JASRACと許諾契約を締結しているSNSでできること

許諾契約とは、著作権者が他者に対して、自分の著作物を使用することを許可する契約のことを指します。この契約により、他者は著作権者から許可を得て、著作物を使用することができます。

MetaとJASRACの利用許諾契約により、ThreadsのユーザーはJASRAC管理楽曲を利用したコンテンツを投稿することができるようになります。これにより、Threadsユーザーは個別に利用許諾手続きを行わなくても、JASRAC管理楽曲を利用した「歌ってみた」などのコンテンツを投稿することができます。

ただし、CDなどに収録された音源を使う場合は、著作隣接権を有する音源制作者から別途許諾を得る必要があります。ユーザーは、この点に注意して動画や歌詞の投稿を行うことができます。

Twitterに「歌ってみた」を投稿してはいけないわけ

なにかとTwitterと比較されるThreadsですが、TwitterはJASRACと許諾契約を締結していないため、Twitterに「歌ってみた」を投稿するには、個別に著作権者に許諾を得るなどの手続が必要になります。これについては、以下の記事にて詳しく解説していますので、ご参照ください。

関連記事:Twitterの歌ってみた動画は著作権法に違反しないのか

一方で、YouTubeやInstagramは、JASRACと利用許諾契約を結んでおり、同様に著作隣接権を侵害しないコンテンツであれば、「歌ってみた」動画等を投稿することができます。

まとめ:音楽コンテンツの投稿は著作権にご注意

Threadsを運営するMetaがJASRACと利用許諾契約を締結したことにより、YouTubeなどと同様にThreadsでも「歌ってみた」動画など、JASRAC管理楽曲を使ったコンテンツが投稿可能となりました。

ただし、音源制作者の著作隣接権を侵害しないように、音源は自分で作成するなどの注意が必要になります。著作権にはさまざまな種類があり、音楽を取り扱うコンテンツを投稿する場合には他にも注意が必要な場合があります。詳しくは弁護士にご相談ください。

関連記事:「歌ってみた」のYouTube投稿が著作権侵害になるケースを解説

当事務所による対策のご案内

モノリス法律事務所は、IT、特にインターネットと法律の両面に豊富な経験を有する法律事務所です。近年、著作権をめぐる知的財産権は注目を集めており、リーガルチェックの必要性はますます増加しています。当事務所では知的財産に関するソリューション提供を行っております。下記記事にて詳細を記載しております。

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弁護士 河瀬 季

モノリス法律事務所 代表弁護士。元ITエンジニア。IT企業経営の経験を経て、東証プライム上場企業からシードステージのベンチャーまで、100社以上の顧問弁護士、監査役等を務め、IT・ベンチャー・インターネット・YouTube法務などを中心に手がける。

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