Twitterのロックや凍結を解説 アカウント制限の回避の方法とは?
今や国内ユーザー数(アクティブアカウント数)が4500万を超えたTwitter。単なるSNSを超えて、巨大なプラットフォームになりつつあります。ユーザーは個人にとどまらず、企業アカウントも活発で、企業のブランディングや新商品のPRなど、幅広い用途で活用されています。
しかし、Twitterを立ち上げてもログインできなかったり、ログインできても閲覧しかできなくなったりすると、個人の場合でも不便ですが、企業の場合には重大な問題となってしまいます。ここでは、アカウント制限機能としての「ロック」と「凍結」の理由と、それを回避する方法を解説します。
この記事の目次
アカウントのロックまたは制限
Twitterでは、乗っ取りが疑われる場合、またはTwitterルールに違反している場合に、アカウントをロックしたり、アカウントの一部の機能を一時的に制限したりすることがあります。ログインしたり、アプリを開いたりしたときに、アカウントがロックされている、またはアカウントの一部の機能が制限されているというメッセージが表示される場合がこれに当たります。
ログインすることができないため、当然ですが、フォロー・ツイート・リツイート・いいね等をすることができなくなり、タイムラインも見ることができなくなってしまいます。また、他のユーザーが自分を検索や閲覧しようとしても、「このアカウントは存在しません」と表示されてしまいます。
ロックは自然解除される場合もあり、その場合、違反の内容に応じて12時間から7日間までの制限時間が設定されます。
乗っ取りが疑われる場合
「セキュリティ上の理由によりアカウントがロックされています」とするメッセージが表示される場合は、そのアカウントで不審な行為が発見され、乗っ取られている可能性があるということです。深刻な場合もあるので、速やかに対応する必要があります。
Twitterから登録メールアドレス宛てに、対応方法を記載したメールが送付されているはずですから、それに従ってパスワードを変更してアカウントを保護しましょう。
アカウントでTwitterルールに違反する自動化された操作が見られた場合、Twitterがアカウントをロックしたうえで、アカウントの正当な所有者であることの確認を求めてくる場合があります。この場合にも、対応方法を記載したメールが送付されているはずですから、それに従ってパスワードを変更してアカウントを保護しましょう。この場合には、電話番号を入力する必要があります。
Twitterルールに違反している可能性がある場合
後述するTwitterルールに違反している可能性があることを理由にアカウントが制限された場合には、Twitterを利用できますが、フォロワーにダイレクトメッセージを送ることしかできなくなります。ツイート、リツイート、いいね等を行うことはできず、過去のツイートを見ることができるのはフォロワーのみになります。
制限された状態を解除するには、メールアドレスの認証、アカウントへの携帯電話番号の追加のほか、Twitterルールに違反しているツイートの削除が求められます。
Twitterルール違反を繰り返す場合は、アカウントが永久的にロックされことがありますが、誤って制限されていると思われるときには、サポートに問い合わせて異議申し立てを行うことができます。
不審な操作が行われた場合
不審な操作が行われたことに対して、アカウントの一部の機能が制限されることがあります。
例えば、アカウントで過剰なフォローなどの行為(過剰ないいね、リツイート、引用ツイートを含む)が行われた場合には、スパムとしてTwitterルール違反と見なされ、一定期間アカウントの機能が制限されるというメッセージが表示されます。
この場合には、
- 提示された期間が終わるまで一時的に制限された状態でTwitterを使う
- 提示されている電話番号またはメールアドレスの認証手順を完了する
という、2つの選択肢がありますが、Twitterルールに繰り返し違反している、または他のアカウントに過剰に干渉していると見なされたときには、電話番号で認証するオプションが提示されないことがあり、この場合には、提示された期間が終わるまでTwitterの使用は制限されたままとなります。
過剰なフォローなどの行為、スパムと疑われるような行為には、普段から注意しておく必要があります。
アカウントの凍結
アカウントが凍結されると、ログインはできますが、フォロー・フォロワー数が
0になり、閲覧しかできなくなり、「アカウントが凍結されています」と表示されて、他のユーザーにもこの表示が見えてしまいます。個人の場合には恥ずかしいという程度で済むかもしれませんが、企業の場合には「一体、何をやらかしたのだろう」と疑われ、信用が失われ、企業イメージが失墜することにもなりかねません。
何回も凍結されると「永久凍結」される可能性がありますが、永久凍結は最も厳しい対応で、当該アカウントはもちろん、他の自分のアカウントも使えなくなり、新しくアカウントを作成することまでもできなくなってしまうので、絶対に避けなければなりません。
アカウントが凍結される理由
アカウントが凍結される理由として、Twitter公式サイトでは、
- スパム
- セキュリティが危険な状態にあるアカウント
- 攻撃的なツイートや行動
という、3つをあげています。
1の「スパム」は、アカウントが凍結される原因のほとんどは、スパム行為または明らかな偽装とされているのですが、それらがTwitterやTwitterを利用している全てのアカウントにとってセキュリティ上のリスクを招いていると判断される場合です。
2の「セキュリティが危険な状態にあるアカウント」は、アカウントが乗っ取られたりハッキングされたりした疑いがある場合のことで、乗っ取りによる悪質な行為のリスクを軽減するため、アカウントのセキュリティが確保されて所有者の管理下に戻るまでの間、アカウントが凍結される場合です。
3の「攻撃的なツイートや行動」は、嫌がらせに関するTwitterルールに抵触しているという報告を受けて、アカウントが凍結される場合です。他人に対する脅迫や他のアカウントへのなりすましなど、嫌がらせに関与しているアカウントは、一時的に、または場合によっては恒久的に凍結されることがあります。
凍結は、手続きに従って、自分で解除できる場合もありますが、できない場合には、異議申し立てをすることができます。専用のプラットフォームに必要事項を記入して送信します。
Twitterルール
ロックも凍結も、主にTwitterルール違反に対して行われるのですが、Twitterルールは「セキュリティ」「プライバシー」「信頼性」の3つに分けられています。
セキュリティ
セキュリティには、
- 暴力
- テロ行為/暴力的過激主義
- 児童の性的搾取
- 攻撃的な行為や嫌がらせ
- ヘイト行為
- 自殺または自傷行為
- 写実的な暴力描写や成人向けコンテンツを含むセンシティブな画像や動画
- 違法または特定の規制対象商品・サービス
が、あげられており、これらは禁止されています。
1の「暴力」は、「個人または集団に向けた暴力をほのめかす脅迫」であり、4の「攻撃的な行為や嫌がらせ」は、「特定の人物を標的とした嫌がらせに関与したり、他の人にそうするよう扇動したりすること」です。
5の「ヘイト行為」は、「人種、民族、出身地、社会的地位、性的指向、性別、性同一性、信仰している宗教、年齢、障碍、深刻な疾患を理由にして他者への暴力を助長したり、脅迫または嫌がらせを行ったりする投稿」です。
プライバシー
プライバシーには、
- 個人情報
- 合意のない裸体の描写
があげられており、これらは禁止されています。
1の「個人情報」とは、自宅の電話番号や住所等ですが、これらを公開することはもちろん、「公開するぞ」と脅迫する行為や、他者にこれを促す行為も禁止されています。
2の「合意のない裸体の描写」は、「本人の同意を得ずに撮影または配布された私的な画像や動画の投稿や共有」のことであり、盗撮やリベンジポルノも、これに該当します。
信頼性
信頼性には、
- プラットフォームの操作およびスパム
- 市民の清廉性
- なりすまし
- 合成または操作されたメディア
- 著作権および商標
があげられており、これらは禁止されています。
1の「プラットフォームの操作およびスパム」は、「情報を人為的に拡散または隠蔽したり、Twitterのユーザー体験を操作または侵害する行為に関与したりする」行為のことです。【強調】短時間に大量のフォロー・フォロー解除などを行ったり、複数のアカウントから同じ内容をツイート・リツイートするなどの行為がスパムとされて凍結されることがあるので注意が必要です。【強調】
2の「市民の清廉性」は、「選挙やその他の市民活動の操作や妨害を目的」とする行為のことです。
3の「なりすまし」は、個人だけでなく、グループ、組織になりすます行為のことです。
4の「合成または操作されたメディア」は、「何らかの損害につながる可能性が高い、合成または操作されたメディアを、ユーザーを欺くことを意図して共有する」行為のことです。
5の「著作権および商標」は、「他者に帰属する知的財産権を侵害する」行為のことです。
Twitterリミット
Twitterではシステムの負担を軽くし、ダウンタイムやエラーページの発生を抑えるために、仕様として、ダイレクトメッセージ(DM)、ツイート、フォロー数に1日あたりのリミットを定めています。特に企業の場合、一時的な機能制限を避けるため、ツイート数やフォロー数の上限を把握しておく必要があります。
- DM:1日に送れるメッセージは1000件まで
- ツイート:1日2400件までで、さらに30分単位のリミットに分けられており、リツイートもツイートとしてカウントされます。
- アカウントに登録したメールアドレスの変更:1時間に4回まで
- フォロー:1日400件まで
- フォロー総数:1つのアカウントで5000件になると特定比率による制限がかかります。
リミットに達するとエラーメッセージが表示され、同じ操作をそれ以上行えなくなります。1日単位または1時間単位のリミットに関しては、「1日後または1時間後」に、ツイート数については30分単位のリミット数もあるため、上限に達してツイートできなくなった場合は「2~3時間後に、もう一度お試しください」とされています。
まとめ
Twitterでは、違反行為を早期に発見するため、機械検知を強化していると言われています。本記事を参考にしてロックや制限、凍結を回避するようにし、また、そうした事態になっても、慌てずに対応しましょう。
なぜ凍結やロックをされてしまったのかという原因を確認して、速やかに対応し、同じ行為を繰り返さないことが必要です。企業のアカウントが永久凍結されてしまったら、取り返しがつきません。
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